⚠︎当サイトではGoogleアドセンス、アフィリエイト広告を利用しています

【呼び捨てしてない?】|福祉施設で利用者さんの呼び方が大切な理由

利用者さんともっと仲良くしたいから、試しに呼び捨てや愛称で呼んでみようかなあ!

スタッフ

 

こけマネ

ちょっと待って!それはリスクが高いよ!

 

だって先輩スタッフもそう呼んでたよ?利用者さんとも関係ができてきたし大丈夫じゃない?

スタッフ

 

こけマネ

利用者さんの呼び方は勘違いしやすいことだから気をつけないと!

 

利用者さんのことを『さん』を付けずに『呼び捨て』、『ちゃん付け』、『愛称』で呼んでいるスタッフはいませんか?

私も利用者さんともっと良い関係を築きたくて愛称で呼ぶことを真剣に考えたことがあります。

でも、結論から言うとこれは間違いでした。

今回は利用者さんの呼び方を大切にすべき理由をまとめてみました。

関係作りで利用者さんをどう呼ぼうか迷っていたり、すでに呼び捨てにしてしまっている人にとっても聞いて損にならない内容かと思います。

 

とりあえず呼び方がなんで大切なのか理由を聞いてみるよ!

スタッフ

 

こけマネ

利用者さんの呼び方は「さん」をつけることを基本にしましょう!

 

【「支援」と「指導」の違いってなに?】|衝突する考え

 

利用者さんの呼び方が大切な理由:3つの勘違い

 

実は利用者さんを呼び捨てにしたりするスタッフは、勘違いをしていることがあります。

勘違い①:利用者さんが親近感を持つと思っている

例えばあなたが体がうまく動かせない利用者さんだとして、20代でムキムキの男性スタッフから「お〜い、◯◯」と呼ばれたときに「呼び捨てはやめて下さい」と言えるでしょうか?

多くの利用者さんはまず言えないと思います。

だって怖くないですか?

20代の筋トレマッチョじゃなくても、仮にも自分に関わる人であれば、

 

  • 「不快にさせて、嫌がらせされたらどうしよう」
  • 「手伝ってもらうとき乱暴されるのは嫌だ」
  • 「愛想良くしとかなきゃ」
  • 「我慢しなきゃ」

 

なんて当然感じるはずです。

 

『呼び捨て』、『ちゃん付け』、『愛称呼び』を繰り返している人は、そう呼ぶことで良好な関係を作ってきたと勘違いしています。

利用者さんは本当は怖いだけかもしれません。

 

勘違い②:『支援してあげる側』と『支援される』側と思っている

そもそも『支援を受ける側』と『支援する側』は偏った関係に陥りやすいです。

 

陥りやすい支援の関係

支援を受ける側 = 「してもらっている」

支援している側 = 「してあげている」

 

本来は人として対等ですし、仕事です。

でも中には麻痺してきて「やってあげているんだ」なんて勘違いし始めるスタッフも実際いました。

数年現場で働いて慣れてきた人が、特に陥っているように感じます。

「支援している側だから、お世話してやっている」なんて相手の上に立っているかのような無意識な勘違いが生まれてきたりするものです。

その勘違いが利用者さんの呼び方に現れたりします。

本当に怖い勘違いです。

 

勘違い③:児童は『呼び捨て』『ちゃん付け』『愛称』呼びをした方が良いと思っている

児童分野だと特に多い『呼び捨て』『ちゃん付け』『愛称』呼び。

確かに親近感が湧いたり、指示を聞きやすくなる児童もいます。

よっぽど小馬鹿にした呼び方をしなければ、子どもたちも疑問を感じないかもしれません。

でも、やはり名前を『呼び捨て』や『愛称』で呼ぶことで距離が近くなるというのは勘違いでしょう。

そう呼んでいるのは、やっぱり見下しているのと一緒だからです。

 

中には「子どもが生意気だから、空気を締めるためにも呼び捨てで呼んでるんだ。だから見下しているわけじゃない」なんて言っているスタッフもいるんじゃないでしょうか。

 

それ、勘違いです。

 

児童にこそ、大人の関わり方を体験させてあげてほしいと思ってしまいます。

 

利用者さんの呼び方が大切な理由:砕けた呼び方のたった1つのメリット

でもでも、利用者さんを呼び捨てで呼ぶ先輩がいたけど、利用者さんがすごい喜んでたよ?

スタッフ

 

コケ蔵

確かにたった1つ、たった1つだけメリットになるケースがあるのかもしれない・・・!

 

利用者さんが喜ぶ場合
 利用者さんに、本当に嬉しがる背景がある

 

もう少し詳しく言うと昔の懐かしい、嬉しい思い出を想い起こさせてくる場合があるです。

 

例えば、

 

父と疎遠になった人が、呼び捨てにされて「なんだか父ちゃんみたいだな」と感じる

 

高齢の人が昔呼ばれていた愛称で呼んでもらえて昔を懐かしむ

 

そんな場合です。

 

どうしてもそう呼んであげたいと意図的に狙う場合は上司とよ〜く相談して決めましょう。

なぜなら上司と共有できていないとあなたの評価がガクッと落ちてしまうかもしれないからです。

支援の視点もなく利用者さんを呼んでいる場合は、偶然その利用者さんに合っただけか、勘違いがほとんどでしょう。

 

利用者さんの呼び方が大切な理由:圧倒的にデメリットが多い

デメリット1:利用者さんに怖がられる

3つの勘違いでも書いたように、特に呼び捨てとかだと利用者さんを怖がらせてしまったりします。

そんな支援者でも担当になると「嫌だけど我慢しとくか…」「意地悪されたらどうしよう…」なんて実は嫌がられてたなんてこともよく聞きました。

一歩間違えれば精神的な虐待になる場合もあるでしょう。

支援者がどう感じたのではなく、利用者さんがどう感じたかで考えなければいけません。

 

デメリット2:家族から嫌われる

利用者さんの家族から嫌われることも多いと思います。

思い浮かべてください。

自分の大切な家族が呼び捨てされている姿を。

小馬鹿にした愛称で呼ばれていることを。

私だったらそんな支援者に大切な家族をみられていると思ったら夜も眠れません。

というか間違いなく苦情をあげるでしょう。

 

デメリット3:上司から評価されない

利用者さんの呼び方は初任者の研修でも取り上げられることも多いんじゃないでしょうか。

それだけ利用者さんと関わる時の初歩として気をつけておくべきことです。

なので、最初から呼び捨てにしたりする初任者は少ないでしょう。

むしろ利用者さんの呼び方は、仕事に慣れてきた2、3年目のスタッフあたりからグッと増えてきます。

そんな初歩を守れないスタッフを上司はどう見るでしょう。

 

デメリット4:ダークサイドに道連れ

スタッフがダークサイドに堕ちる時って、大抵一人では堕ちません。

周囲の2、3人を巻き込み堕ちていきます。

1年目で言葉遣いが丁寧だった新人スタッフも、言葉遣いが悪いスタッフと一緒に働いていると数年もしないうちに汚い言葉を利用者さんに言うようになったりします。

しかも、ダークサイドに道連れにする方もされる方も無意識なのが1番怖いところ!

ネガティブな感情は強烈で、あっという間に伝播します。

ちょっとした疲れや不満がきっかけで部下、同僚、先輩問わず誰でもダークサイドに落ちる可能性があるものです。

 

 

デメリット5:自分では気づきにくい

スタッフの入れ替えが多い福祉の現場では、4、5年もすると古株扱いされることもあります。

他の業種から見ると4、5年ってまだまだこれからな段階ですよね。

それなのに早い段階でベテラン扱いされる現状があるのを私も実感しています。

スキルも経験も未熟のままでも、あっという間に古株になってしまうので偉くなったと勘違いしてしまいやすいです。

そうすると叱ってくれる人が減ります。

叱ってくれる人がいるうちが花というのは本当なんです。

返り咲くには、自ら気づいて地道に修正を繰り返すしかありません。

 

 

利用者さんの呼び方が大切な理由:支援者の末路

利用者さんを呼び捨てにしていたりすると、上司からも評価されません。

ちなみに私は出世にメリットを感じている派です。

 

【出世なんてしたくない!?】|人には言えない昇進のメリット・デメリット10選

 

評価が低ければ出世のチャンスも逃すし、施設の方針に関わる仕事は任されません。つまり誰かが決めた仕事しかできなくなってしまいます。

私の経験上、言われたことをし続けるしかないスタッフは不満を抱えて辞めていくか、虐待ケースにつながるようなダークサイドに堕ちていきました。

ダークサイドに堕ちたスタッフも最初は利用者さんの呼び方がきっかけだったと思います。

 

利用者さんの呼び方が大切な理由:最大のメリットとは

利用者さんを大切に呼ぶことの最大のメリットが1つあります。

 

それは『利用者さんに変わるきっかけを与えることができる』ことです。

 

人を変えることはできませんが、変わるきっかけを与えることができます。

支援を受ける状況になった人って、大きな挫折感を味わってきた人が多いです。

 

「失敗ばかりの私なんかどうにでもなっていい」

 

「体も動かないし生きている意味があるのか」

 

そんな自暴自棄になっている人にたくさん出会ってきました。

だからこそ少しでも丁寧に関わるのが大切だと思うのです。

相手を丁寧に呼ぶということは、「あなたを一人の人間として尊重しています」という表現だからです。

 

  • 利用者さんは自暴自棄になっていることが多い
  • 名前を丁寧に呼ぶことは、相手を大切にしている表現
  • 他人に大切にされることで、自分を大切にする気持ちを思い出せる

 

私は大人に嫌な思いをさせられたり、自信を無くしたり、はたまた自分自身が何者なのかを考える時期にいる子どもたちにも丁寧な言葉で関わってきました。

最初のうちは「なんで呼び捨てで呼ばないの?」なんて聞いてきたりする子もいました。

私は大切に思っている表れということを伝え、自分でできる丁寧な言葉をかけ続けていたんですね。

するとある日その子が「実は学校の先生から呼び捨てで呼ばれるのは嫌なんだ」とポロリとこぼしたんです。

そこからその子とは信頼関係をより強く作れるようになったと思っています。

信頼があることで、子どもたちの言動は本当に変わります。

大人も同じで、呼び方を丁寧にすると利用者さん自身が自分を大切にする気持ちを思い出すことができると思います。

これが丁寧に利用者さんを呼ぶことの最大のメリットだと思います。

 

【年上部下との付き合い方】|反抗的年上部下は最高の手のひらステージで踊らせろ!?

 

 

おわりに

今回は利用者さんの呼び方が大切な理由についてまとめてみました。

 

『呼び捨て』『ちゃん付け』『愛称』呼びの3つの勘違いは以下の通りです。

勘違い①:利用者さんが親近感を持つと思っている

 

勘違い②:『支援してあげる側』と『支援される』側と思っている

 

勘違い③:児童は『呼び捨て』『ちゃん付け』『愛称』呼びをした方が良いと思っている

 

『呼び捨て』『ちゃん付け』『愛称』呼びの圧倒的に多いデメリットは以下の通りです。

デメリット1:実は、利用者さんに怖がられている

 

デメリット2:実は、家族から嫌われている

 

デメリット3:実は、上司から評価されない

 

デメリット4:みんなダークサイドに道連れ

 

デメリット5:実は、自分では気づきにくい

 

『呼び捨て』『ちゃん付け』『愛称』呼びのたった1つのメリットは以下の通りです。

昔の懐かしい、嬉しい思い出を想い起こさせてくれる場合がある

 

利用者さんの呼び方を大切にする最大のメリットは以下の通りです。

 

利用者さん自身が自分を大切にする気持ちを思い出すことができる

 

 

いかがだったでしょうか。

 

私も福祉の世界に10年以上いますが、スターウォーズでお馴染みのダークサイドに堕ちた同期や後輩、先輩はたくさんいます。

今はみんなどう過ごしているかわかりませんが、ダークサイドに堕ちたスタッフがいるほとんどの施設では良い職員は育ちませんので日の目を見ることはないのかなとか思ってます。

『呼び捨て』、『ちゃん付け』、『愛称』呼びは必要とされない、評価されない人材の一歩目です。

「自分も当てはまるかも!?」と思った方は、まだ間に合います。どうぞライトサイドへ行きましょう。

 

利用者さんの丁寧な呼び方は今からでも、明日からでも変えることができます。

そして、支援を必要とする人へ少しでも暖かさを伝えていきましょう。

私はそういうスタッフでいたいと考えています。

 

皆さんはどんな支援者でありたいでしょうか。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA