褒めるのが苦手な児童指導員
こけマネ
褒めるのが苦手な児童指導員
こけマネ
褒めるのが苦手な児童指導員
こけマネ
褒めるのが苦手な児童指導員
放課後等デイサービスで発達障害がある、主に小学生の支援をしたことがあります。
子どもたちは可愛いですが、言うことを聞かない、思い通りに動かないなんて相談は日常茶飯事!
発達障害がある児童だと、なおのこと関わるためのスキルを磨く必要があります。
今回はそんな上手に子どもたちと関わるスキルの1つである『褒める』について記事にしました。
「もしかしたら上手に褒めたら子どもたちって変わるんじゃないか?」なんて思えるきっかけになれば嬉しいです。
こけマネ
児童指導員だった頃の上司からのアドバイスや、実践で学んだ完全主観のポイントですので、ご了承ください。
目次
褒めることで言うことを聞くようになるのか?
『褒める』ことは子どもに気持ち良く動いてもらうスキルの1つなのは間違いありません。
なぜなら大人だって、良く褒めてくれる上司と無愛想な上司なら前者の方が「まあちょっとは言うこと聞いてやるか」ってなりますよね。
子どもたちも同じです。
褒められることで、やってみる。やってみることで褒められるの好循環が生まれます。
ただし何でも解決できるスキルってわけではないのも確かです。
言うことを聞かない行動の背景には様々な要因があるものです。
- 解決できない悩みがある
- 言葉にできない不安がある
- 本人も抑えられない怒りがある
褒めても問題行動の解決に繋がらなければ効果はないかもしれません。
場合によっては医療の力が必要な時もありますし、褒めるよりも先に支援のポイントを見直すことが必要かもしれません。
じゃあ褒めて言うことを聞いてくれる子どもはどんな状態なのか?
それは褒められた経験が足りない子です。
家庭、学校、習い事などで大きなトラブルは起こさないけど、言うことを中々聞かない、反抗するなんて子どもは、よくよく話を聞くと失敗経験が多くて褒められる機会が少なかったように感じます。
褒めるスキルで、そんな子どもたちと周囲の人たちを良い循環に巻き込んでいく。その結果言うことを聞いてくれやすくなるというのが褒める力の可能性なんだと思います。
【「支援」と「配慮」の違いってなに?】|パステルゾーンの子どもたちの場合
褒めることに効果はないと勘違いした時期
褒めるのが苦手な児童指導員
と思った人、意外と多いんじゃないですかね?
・・・私もそうだったから(笑)
褒めることについては間違い無く良い効果があります!
問題は褒め方。
私は放デイで初めて子どもたちを褒めるタイミングがあったのですが、どうも子どもたちの反応が薄い。
こけマネ
なんとなく褒められた子ども
と素っ気ない。
そんな反応が多かったことで、「褒めても効果なんてないのかな?」と思っていました。
…児童と関わっている経験者からは「それはダメだろ」と声が聞こえてきそうですね。
そう、褒めるには褒め方があるんです。
つまりそれが『褒めるスキル』です。
褒めることに効果がないかも?なんて感じていた私には褒めるスキルがなかっただけなのです(笑)
結論、伝わる褒め方はポイントを押さえないと効果はいまいちという訳です。
これは誰も教えてくれませんでしたし、気づくのにも時間がかかりました。
褒める行為は身近にありましたが、実は使い慣れていないと実践で全く使えないんですよね。
放デイで働き始めた頃の自分が知っておきたかったことの1つです。
実戦で気付いたよ!褒め方のポイント5つ
『褒める』と『ハードル設定』はセットで考える
『褒める』のが得意な児童指導員の同僚がいたのですが、ハードルの設定がもう絶妙でした。
それもそのはずで『褒める』と『ハードルの設定』をセットで考えているからです。
褒めるためにハードルを設定するんです。
上手な人は偶然できたことを褒めるとは考えていません。
褒めるのが上手な児童指導員
そんな感じでした。
ただし簡単すぎる、難しすぎるハードルでは褒めても効果がいまいちです。
ハードル設定のバランスは以下の感じ。
8割はサクサクと解ける(易しい)
2割はコツコツと解ける(難しい)
ハードル設定を練ることが上手な褒め方のファーストステップです!
褒め言葉は同僚、上司と言語化して磨いておく
基本…圧倒的基本!
私もでしたが「褒め足らずな人」をちょこちょこ見かけます。
褒めるのが苦手な児童指導員
褒めるのが苦手な児童指導員
こけマネ
褒めることって言葉を受けとってもらってポジティブな感情にさせることがゴールだと思っています。
ですが褒め足らずな人は褒める時の気分で満たされていて、十分に伝わっていないことがあります。
・・・そう、昔の私!
しかも100褒めて伝わっているのは10%位ですので、きちんと言語化する意識は必要です。
同僚や上司がいれば言語化して褒める練習に付き合ってもらうのも手です。
私は打ち合わせの時に言い回しを上司に確認していました。
こけマネ
こけマネの元上司
なんて、ちょっと褒め方について誰かから意見をもらえると格段に輝きが変わりますね!
目に見えたこと、聞こえたことを褒める
褒められたことを十分に感じてもらうには、褒め言葉だけでは少し足りません。
ポイントは目に見える言動を褒めるとセットにしてあげること。
例は以下の感じ。
褒めるのが上手な児童指導員
褒めるのが上手な児童指導員
子どもが発した『良い言葉、良い行動』+『褒める』こうすると格段と子どもたちの反応が良くなります。
長いとくどくなるから、端的に伝えることもポイントです(笑)
リアクションは5倍増しで返す
私は特にリアクションが弱いので実際は10倍増しを意識していますが、普通のリアクションが取れる人であれば5倍増しでいいと思います。
リアクションは相手の表出に反応することなので、子どもたちからしたら世界観を自分で動かしている感じがあって好感を持ってくれやすいです。
私たちもですが、自分の頑張ったことで社会や人が動いてくれたら嬉しいですよね。
なのでこのリアクションも褒めるとセットで考えます。
児童の微弱な発信にも反応し驚く。そして褒めるがいい循環を生みます。
ここで一点注意することがあります。
それは、リアクションとテンションは別ということ。
私も初めの頃はテンション上げて褒めれば上手くいくんじゃないかと思ってましたが、まあ反応が良くなかったですね。
こけマネ
なんとなく褒められた子ども
なんとなく褒められた子ども
こけマネ
小学校高学年以上になってくるとテンション上げて褒めても冷められることが多かったです(笑)
テンションを上げて褒めるのはどちらかというと、外の世界を動かそうとする力が強くて、子どもたちからしたら動かされている感があります。
それよりもリアクションの感度を上げて、子どもたちに世界に影響を与えている!楽しいという思いを持ってもらった方が良いですよね。
褒める前にアテンション(注意)を必ず引く
褒めるタイミングはいつでもいいって訳じゃないです。
漫画を見ているとき、勉強しているとき、何かに注意がいっているときに褒めても効果はありません。
アテンション(注意)を必ず引いてから褒めることが大切です。
流れは次の通りです。
- 名前を呼ぶ
- 視線を合わせる
- 褒める
視線を合わせるのが難しい子どもは顎や首を見てもらっても大丈夫。
とにかく注意を向けること。
注意を引いてから伝えるというのは、基本的だけど効果は絶大です。
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まとめ
今回は元児童指導員が押さえる言うことを聞かない子どもの褒め方ポイント5つについて解説しました。
褒め方のポイントは次の通りでした。
- 『褒める』と『ハードル設定』はセットで考える
- 褒め言葉は同僚や上司と言語化して磨いておく
- 目に見えたこと、聞こえたことを褒める
- リアクションは5倍増しで返すつもりでいる
- 褒める前にアテンション(注意)を必ず引く
いかがだったでしょうか。
放課後等デイサービスに通う児童は、褒められる機会が奪われてきた子が多かったように感じます。
だからこそ褒められ慣れていない。
褒め方にはちょっと工夫がいります。
でも、ちょっとした褒める工夫で子どもたちの言動は大きく、良い循環を生み出したりするものです。
周りを困らせるつもりもなければ、実は困っているのは子ども自身だったりするものです。
少しでも褒められて嬉しい経験を積めた子どもたちが増えていくのを願っています!
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余談ですが、今回の記事をまとめるにあたり、部下をマネジメントする時の褒めるスキルも一緒だよな〜と何度も思いました(笑)
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