福祉の世界に飛び込もうとすると、いくつかためらうことがあります。
その中でも断トツなのが、お給料安い問題でしょう。
あまりにも有名ですね。
福祉業界は「3K」だったり「給料安い」というネガティブキーワードは、広く知られています。
コケ蔵
今回は、そんなことを言われ続けている福祉業界で、生活して家庭を築けるのか、正に真っ只中の私の目線で話をしてみたいと思います。
ちなみに私の3K体験記はこちら
目次
福祉の世界で家庭は築けるのか
早速結論を言ってしまうと、家庭を築くことは可能です。
現に一人ですが、娘を育てていますしね。
ただ、これからどんどん成長していきますし、生活費も大人一人になっていくと考えると夫婦共働きは避けられないと思います。
ちなみに妻も福祉分野一筋の人です。
お給料の話
今まで3つの事業所に所属して経験を積んできましたが、それぞれお給料事情が異なりました。
当然法人の違いや、夜勤や役職によっても変わってきますので、一つの参考までになれれば嬉しいです。
夜勤(16時間)身体障害者入所施設の場合
一番お給料が高かったのが入所施設で16時間夜勤をしていた時です。
16時に出勤して翌日の9時に退勤する勤務で、1回あたり5千円の夜勤手当てがついていました。
月に多くて6回程度夜勤に入ることがあったので、それだけで3万円プラスです。
ただ、当時の施設の夜勤は休憩を含んだ17時間勤務でしたのでなかなかの激務‥はっきり言って20代、30代位までしか体はもたないと思いました。中には50代の人もいましたが、いつも体が痛い痛いと言っていましたね。
こちらの入所施設では、月手取り19万円程度でした。ただ同じ施設でも、資格がなかったり、同じ非正規扱いの先輩とお給料の確認をし合ったところ、先輩は夜勤手当て込みで15万程度で愕然としたことを今でもはっきりと覚えています。
夜勤(8時間)高齢者入所施設の場合
身体障害者入所施設とは勤務体系が異なっている施設だったため、夜勤が通常通りの8時間というところもあります。こちらは21時出勤の6時退勤でした。
勤務時間が短くなりますが、夜中起きているというのは結局のところ自分の体には合いませんでした。夜勤手当ても低くなるし、8時間夜勤は個人的に魅力が少なかったです。
ここでは、月手取りは17万円程度でした。
障害児通所施設(日中のみ)
ここが一番低かったですね。
月手取り13万5千円程度。
ここは日中9時から18時の8時間勤務だったのと、介護業務ほどの長時間肉体労働がなかったため体調的にはとても良くなったと思います。
ただ、このくらいの手取りになると結婚相手も見つからないだろうと思ってました(笑)
もう奉仕の精神ですね。
サービス残業も1日平均1時間はあったので、月にすると23時間くらいはサービス残業でした。
このようなところでは、お給料面以外のメリットを見つけられないとビジネスとして続けることは難しいですね。
「夜勤がないところで体調を安定させたい!」
「将来事業立ち上げに向けて経験を積むぞ!」
など未来に目を向けた考えを持つ人には、お給料と引き換えにそれ以上の経験を買えるかもしれません。
結婚はできるの?
福祉業界は女性率が高い印象ですし、出会いは多いですね。
福祉を選ぶくらいなので、内面的にも素敵な人が多いと思います。
なので
「◯◯さんはお給料低そうだから、結婚難しいな〜」
なんてお給料で選ぶような話は聞いたことがありませんでした。
単純に福祉の世界でも、他者を大切にできる素敵な人は結婚できます。
お金の問題は確かにあるのですが、それが全てではないとわかっている人と思います。
子育てはできる?
子どもは育てられるか、育てられないかではなく、何があっても「育てる!!」一択です。
それに、共働き(どちらも正社員)であれば年収500万〜600万はいけるのではないでしょうか。
贅沢はできないまでも、最低限の生活はできると思います。
無駄遣いを節約して、お金を捻出することも大切です。
節約はお給料アップより簡単ですからね。
例えば、
・携帯電話を格安SIMにする(+約6千円/月)
・可能であれば車を手放す(+約3万円/月)
この2点だけでも毎月3万6千円の支出が減りました。
車を手放すのは住む場所によって難しいこともあると思います。
最近では、カーシェアも普及してきていますし、私としては困ることが思ったより少なかったケースでした。
今は浮いたお金を貯蓄にまわしたり、生活費にあてています。
福祉業界に携わる者に希望はあるの?
私にとっては、希望はあります。
と、思えるのも働く社員の幸せを考えてくれる社長のもとで働くことができたのが大きかったと思います。
世の中の流れもありますが、私はこの10年で今一番自分の時間を持てることができています。そのおかげでブログも始めることができました。
職員を大切にする施設に出会えなかったら、ブログどころか安月給で身を粉にしていたでしょう。
実際サービス残業が横行している施設も中にはあります。
今の施設では、私もサービス残業はほとんどしていませんし、マネージャーとしてもさせていません。勤務もかなり融通を効かせています。
お給料が低くても、待遇面は厚くしたい思いがあるからです。
今は望んだ福祉の仕事も続けられていますし、家族との時間ももてています。
お給料もちろん人生に置けるウェイトが大きいのは認めますが、私は仕事よりも家族と過ごす時間がとても大切です。
家族との過ごす時間を叶えられることができている今を思うと、福祉業界に希望は十分あるのだと感じています。