「自己効力感」っていう言葉、聞いたことない方も多いと思う。簡単に言えば、何かしらの問題に直面しても「私なら乗り越えられる!」「とりあえずはやってみるか」という物事に対する意欲や、挑戦心が湧く前向きな気持ちのことを指している。
逆に自己効力感が低いと、行動が制限されてしまう程自信がない状態になる。
何事もネガティブになってしまい「どうせできないよ」「やるだけ無駄じゃん」なんて言って、なかなか行動に移ることができない方は近くにいないだろうか。
そんな方がいるなら、もしかしたら「自己効力感」が低いのかもしれない。
ちなみに似た言葉で「自己肯定感」があるが「自己効力感」とは別の意味になる。
「自己肯定感」を一言でいってしまえば、「あるがままの自分でいていいんだ」と自分を肯定する感情のこと(めちゃざっくり!)
自己肯定感が高くても、自己効力感が低い、またはその逆の場合もある。
自己肯定感については、またの機会に取り上げてみたいと思う。
1. そもそも自己効力感が低い人はどんな人?
大人は当然、児童においても失敗経験をしやすい方が自己効力感が低いと感じる。
以前も話をしたが、私は発達障がいがある児童や大人に関わる機会がある。このような障がいの特性がある方と話をしていると、失敗経験になってしまう場面に直面しやすいことをよく聞く。挑戦しても失敗することのイメージが強く、行動の動機付けに影響を及ぼしている。
しかし、よくよく話を聞くと周囲の環境も一つの要因であるようだ。
本来人には苦手な部分もあれば、それを補うほどに得意な部分もあるはずなのに、なぜか人は悪い点にばかり目がいく。家庭や職場、学校などで様々な方々から「あーした方が良い」「こうした方が良い」「だから〜」なんて言われ続けていれば当然やる気も出ないだろう。
そんな言葉に何のメリットがあるのか。
自己効力感が低い方は、周りから意欲や挑戦する心を奪われてしまった方なのかもしれない。
2. 何が問題になるの?
これは最近感じたことなので載せておきたいと思う。
自己効力感が低く感じる方は、程度はもちろんあるが仕事の離職が多いように感じる。この時代転職なんて珍しくない。むしろ新しい目標に向けてステップアップを目指す人は心から応援しているのだが‥新しい挑戦からスキルを磨いたり、経験を積む前に辞めてしまうようなケースもある。辞めてしまえばその先関わることも難しくなるため本当に心配になる。
モチベーションの維持や持続した行動が難しいため、継続することや新しいことを多く振られる仕事に苦しさを感じやすいのではないだろうか。
3. 自己効力感を高めるには?
失敗体験より、10倍は成功体験を積むこと。
感覚になってしまうが、消極的になってしまう出来事 1個 に対して成功体験 10個 は必要だと思う。
私は、誰かにこの成功体験を感じてもらいたいときのポイントを下の3つにおさえている。
①必ず2人以上のチーム
②7割は御膳立てしてもいい
③「言葉」で成功を伝える
①必ず2人以上のチーム
どちらか1人は、自己効力感が中程度以上の方とチームで仕事なり、課題なりに取り組んでももらっている。2人以上は効率が悪くなってしまうように感じるが、課題解決までのスピードが上がったり、何より2人いることで目的を共有して相談できる相手がいることはメリットが多いと思う。
②7割御膳立てしてもいい
「手伝ってもらったら自立できないじゃん」なんて意見もよく聞く。
が、誰かの手をかりながらでも最後までやり遂げる経験は、十分有効だと感じている。
自立するためには、手伝ってあげるのが前提。
相手が仕事仲間なら最低3割は仕事としてやってもらう。支援が必要な相手であれば9割以上手伝ってもいいと思っている。
③「言葉」で成功を伝える。
基本的なことだけど、お膳立てした成功も言葉にして伝えてあげる。できるのならば複数人いるところで成功を労うと次の意欲に繋がりやすい。
ただ、人は変えられるなんて期待をしてはいけないし、数年単位の長い目でみてあげる根気強さがいる。
少しずつ少しずつともに歩む姿勢であることを言葉にして伝えていかなければならないと思う。
まとめ
自分はポジティブシンキングでなんで、なんでも挑戦しようと思うタイプだ。
新しいことに挑戦して10回中、9回失敗しても1回成功すれば大当たり!万歳!!という感じ。
今後は他者の成功体験の積み重ねについても日々考えていきたいと思う。